Sunshine2 READING 3
希望のビザ
1.
1940年7月18日、杉原千畝はリトアニアにある彼の事務所の外から大きな音を耳にした。彼は多くのユダヤ人を見つけた。彼らは日本への通過ビザを要求していた。彼らはナチスから解放されるのを望んでいたのだ。
2.
千畝は日本政府に電報を送った。彼はビザ発給の許可を求めた。やがて電報が届いた。そこには、「もし我々の条件に満足しない場合には、誰にもビザを発給してはならない」と書かれてあった。
3.
千畝は命令には従わないといけなかった。彼はまた事務所をたたみ、ひと月後には帰国しなければならなかった。しかし、彼はユダヤ人を助けたいと思った。彼は決心する。「問題は山積みではあるが、ビザを発給しよう!」。
4.
時間は限られていた。千畝は四六時中ビザを発給した。彼はほとんど食事も取らなかった。彼の腕は痛みにさいなまれた。最終日、彼はベルリンに向けて出発するために駅へ向かった。そこでは多くのユダヤ人たちが彼を待っていた。なので、千畝は列車に乗っている間にもビザを発給し続けた。列車が走り始めたとき、彼は最後のビザを車窓から手渡し、こう叫んだ。「本当にすまない。これ以上ビザは発給できない。みんなの無事を祈っている」と。誰かが千畝に叫んだ。「杉原さん、私たちはあなたを忘れません。いつか私たちはまたあなたに会いに行きます」。
5.
千畝は1947年に日本に戻った。彼は仕事を辞さねばならなかった。1968年のある日、千畝はイスラエル大使館から電話を受けた。その後、千畝は一人の男性に会った。その男は千畝に一枚の古い書類を見せた。「これを覚えていますか?戦争が終わってから私たちはずっとあなたを探していました」と、その男は目に涙を浮かべながら話した。
6.
千畝はヨーロッパにいる間、自分のことを「せんぽ」と紹介していた。これは(ちうね)よりも発音がしやすいのだ。このため、このユダヤ人達は彼を簡単には見つけられなかった。
7.
千畝は2139ものビザを発給し、数千ものユダヤ人の命を救った。彼はなぜ日本政府に逆らったのだろうか?後に千畝は語った。
「私はただ自分の心の声に従っただけなんですよ」
New Words
Lithuania:リトアニア
Jewish:ユダヤの
ask:たずねる
transit:通行、通過
the Nazis:ナチス
ask for~:~を求める
telegram:電報
government:政府
permission:許可
arrive:到着する
anyone:誰もが
satisfy:満足する
condition:条件
obey:従う
mind:心
spite:悪意
make up his mind:決心する
in spite of~:~にもかかわらず
limit:制限する
wrote:write(書く)の過去形
sore:ヒリヒリしている
Berlin:ベルリン
truly:本当に
hand out~:~を手渡す
cry out:叫ぶ
not~any more:これ以上は~ない
quit:辞める
the Israeli Embassy:イスラエル大使館
tear:涙
in tears:涙ながらに
introduce:紹介する
pronounce:発音する
introduce himself:自己紹介する
lives:命
against~:~に対する
inner:内側の、心の中の
thousands of~:数千もの~
go against~:~に反対の姿勢を取る